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玄い海
投稿者:
英泉
投稿日:2006年 1月 5日(木)09時06分27秒
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返信・引用
ある日突然、どこかへ消えた。
子や孫や、兄弟姉妹が忽然と消えた。
父母は、祖父母や兄弟姉妹は毎日毎夜、
血眼になって行方を捜し求めた。
捜しても捜しても、日本中の
どこを捜しても、彼らの姿はなかった。
口さがない人々は、行方知れずの彼らを
「家出だ」といい「駆け落ち」とさげすんだ。
だが、いたいけな少女や真っ直ぐな青年たちに、
みずから姿を消すどんな理由もなかった。
そのことを信じきっていたのは、
肉親とほんの少しの日本人だけだった。
十年が過ぎ二十年が過ぎ、やがて彼らの
行方は知れた。
彼らの居場所は、玄海の彼方だった。
あの鉛色に閉ざされた海の彼方だった。
漁船は幾度もその狭い海を行き来した。
だが、子や孫や兄弟姉妹を失った肉親には、
「返せ!」「戻せ!」と、何万遍叫んでも
声の届くことのない、深くて遠い海だ。
彼らを玄海の彼方に連れ去ったのは、
赤黒い鬼。
日本人を今も「幽鬼」と呼ぶ
朝鮮人。
赤黒い鬼の首領は、連れ去ったことを認め、
ほんの一握りの日本人だけを返して寄越した。
今も、数十人の日本人を閉じ込めていながら、
首領は知らぬ存ぜぬ。
六十年以上前の日本政府と軍部の犯した罪を
あげつらい、朝鮮人の憎しみを煽り立てるが、
その首領はみずからの父殺し、百万を越す自国民の
殺戮を覆い隠している男だ。
偽りの「千里馬」にまんまと乗って、
限界を超えた幾万のパンチョッパリは
食うものも無い長い日々に血涙を流し、
つぎつぎに飢えて死んでいった。
日本を捨てたパンチョッパリよ、
日本を憎みつつ日本に暮らすチョッパリよ、
俺たち日本人もお前たちも、ともに地を這って生きる庶民だが、
手を携え、心を結び、ともに腹を抱えて笑う日は来るのだろうか。
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